消費者金融の金利は高い?
消費者金融の金利(利息)とは?
消費者金融の金利は実質年率として表示されます。
これは1年間の金利のことで平成20年までは年29.2%が上限と法律で決まっていて、平成21年からは利息制限法の規定による利率に移行します。
金利または実質年率を簡単に言うと、1年間にどれだけの利息が付くかという年利のことだと言えるでしょう。
一般に消費者金融会社では、借りた日数だけ利息がかかる日割計算を行うので、実質年率から借りた日数分の利息を計算することになります。
この日割り計算は消費者金融の大きなメリットで、利用したその日から完済することが可能なので、使い方次第では利息もほとんどかかりません。
返済するのが早ければ早いほど利息も安くて、お得なのが消費者金融なのです。
なぜ消費者金融の金利は高いのか?
ゼロ金利という超低金利時代の現在、消費者金融の金利は高すぎるという批判があります。
しかし、消費者金融は無担保で小口の融資という性格を持っていて、借り手の信用力を調査しながらリスクを抑えるためのコストがかかるのです。
また、なるべくリスクを抑えるとはいっても、ある程度の貸し倒れリスクを見込んでおかないと幅広い層への融資が不可能になってしまいます。
消費者金融の金利に関する2つの法律
消費者金融の金利を制限(規制)する法律は「利息制限法」と「出資法」があります。
前者は、
・貸出総額年10万円未満の場合は年20%
・10万円以上100万円未満の場合は年18%
・100万円以上の 場合は年15%、
という金額別による3つの金利が設定されています。
現状では50万円以下が消費者金融の貸出金として定着していることから考えて、消費者金融における利息制限法の上限金利は年18%と理解していいでしょう。
後者(出資法)の上限金利は年29.2%となっていますが、平成18年12月の法改正で、平成21年からは利息制限法の利率に移行することになっています。
また出資法に違反すると懲役刑や罰金刑といった刑事罰が課せられますが、利息制限法には罰則規定はありません。
ほとんどの場合、消費者金融の金利はこの18.00〜29.2%の間に設定されていました。
利息制限法の金利を超えるのは違反じゃないの?
18.00%〜29.2%という金利は利息制限法の上限を超えているわけですが、平成20年までは違法ではありません。
消費者金融のような貸金業者の場合、貸金業規制法という法律でも金利に関する規定があるのです。
それは利息制限法を超える金利であっても、貸金業規制法に定められた要件を満たしたものについては、その金利が有効であるというものです。
貸金業規制法に定められた見なし利息
貸金業規制法に定められた見なし利息、なぜ、こうしたことが認められているのかというと、利息制限法の上限内での金利設定では調達金利との兼ね合いで利益を出すのが困難な上に、貸し倒れリスクもカバーしにくい。
それがために審査基準も自ずと厳しくなり消費者金融が必要な人たちにサービスが行き渡らない恐れがあるからです。
そこで一定の条件を満たした優良業者への特典として、利息制限法の上限を超える金利設定が認められているのです。
ですから、消費者金融業者はこの法律の下で金利を設定し営業していますので、違法ではありません。
もちろん、出資法の上限金利を超えるのは違法です。
また、営業ネットワークの整備や契約者に対するサービスのために、きめ細かい人材の配置を行うなどのコストも必要になってきます。
確かに、ゼロ金利は資金調達コストの低下につながってはいるものの、コスト全体からすれば営業金利を必ずしも決定づけるものとは言えません。